怪獣の部屋
29.実在の怪獣編4
これが発端でした。川路さん一家目撃事件。(鹿児島新報 1978/10/21) | イッシーくん(!)。てめえらにクンづけされる覚えはねえ!と申しておりました。 | ちょっとまてい!(スポニチ1978/7/21) |
これもちょっと・・。(南日本新聞1978/12/20) | 騒動再燃!(鹿児島新報1991/2/7) | 初のビデオ撮影?(西日本新聞 1991/2/2) | ついに騒動は東京へ上陸!(東京新聞 1991/3/29) |
「私たち、普通の女の子に戻ります!」キャンディーズが突如解散を宣言し、スターウォーズとディスコブームが荒れ狂い、ムキムキマンのエンゼル体操がなぜかヒットし、ドリフのギャグが次第に衰え始め、欽ちゃんのユルいお笑いがお茶の間を侵略し、竹の子族なんてものが現われ、ボブ・ディランが「私は神様ではなくただの人間だ」と来日し、成田空港が開港し、北京で日中平和友好条約が調印され、英国で世界初の体外受精児が誕生し、新日鉄八幡製鉄所の火が消え、パワー溢れた70年代もそろそろ終わりか、といった雰囲気の1978年、九州の南端、鹿児島県指宿(いぶすき)市の小さな湖”池田湖”でちょっとした騒動が持ちあがっていた。そう、いわゆるイッシー騒動である。 1978年9月3日、池田湖の北側に住む川路豊さん方で、法事のため集まっていた親類縁者20人ほどが、湖面に浮かぶ高さ50センチほどの2つの黒いコブ状の物体を目撃。この物体は岸に沿って500メートルほど移動し、水中に没した。同じ頃、ややはなれたところでも5人の高校生によって同様の目撃報告がなされ、この事件は瞬く間に広がる。TVや新聞でも報じられ、ご当地指宿市では、その後観光の目玉とばかりに街をあげて盛り上げることになる。しかし当時の印象はといえば、写真もなく、怪獣自体は地味なのに、観光目的のPRばかりが目に付いて、僕のなかではいまひとつ盛り上がらなかった。ところがである、1991年にイッシーがビデオで撮影されるという事件が起こったことで、再びブームに火が付いた。いろんな記事を目にするうちにイッシーへの印象も大分変わってきた。うん、池田湖には確かに”何か”いる! |
1991/3/20 岡静夫氏撮影 | 1978/12/16 松原寿昭氏撮影 | 1979 北海道屈斜路湖のクッシー |
ネッシーに代表される未確認水棲獣のなかで、その存在が有力視されているものは、必ず古い文献などにそれらしき記録が残されている。例えばネッシーの場合、西暦565年の「聖コロンバ伝」の中で、ネス湖の怪獣を聖コロンバが退治する、というくだりが出てくる。ネッシー目撃の歴史は実に1500年、シーサーペントになると紀元前からの記録もあるくらいだ。このような古くからの記録・伝承には、その背後にやはりいくらかの真実が隠されている、とみるのが妥当であろう。では日本の代表的UMAのひとつ、イッシーについてはどうだろうか。もし本当に”何か”がいるのなら、古い文献などに出てきてもおかしくないのだが・・。ってもったいぶっちゃったけど、あるんです、池田湖には。伝説が。 鹿児島は、古くはご存知薩摩の国だった。その旧薩摩藩の文献「三国名勝図絵」のなかには、池田湖には古くから神竜が住み着き、沿岸の住民に恐れられていた、といった記述がみられる。また昭和17年発行の「薩摩半島史蹟名勝写真帳」のなかでは、池田湖には何千年も前から大ガニが棲んでおり、雨のそぼ降る夕暮れに、その畳十畳敷きほどの甲羅を浮かび上がらせる、また、湖南岸には胴体を真っ二つに切断された3尺もある巨ゴイが打ち寄せられるが、これはこの大ガニのハサミでちょん切られたものかもしれない、といったような記述がみられる。どうです?いるんですよ。池田湖には。”何か”が。 さてこの池田湖の怪獣、その正体とは一体・・?。ネッシーのように鎌首をもたげた目撃例というのは全く無いので、恐竜タイプの可能性は低いでしょう。恐らく巨大化した魚類か、両生類かといったところでしょうが、中にはUFO説なんてのを唱える人もいます。(池田湖は、UFOあるいは怪光の目撃なども多発するミステリースポットです)まあいずれにしろ、僕は巨大な”何か”がいる、ってだけで、もう十分満足なんですけどね。 |
これでどうだあ!深海魚「リュウグウノツカイ」(名前がいいよね)体長8メートル。1997/8 米・フロリダ州バハマ諸島沖にて |
巨大な”何か”を疑う方々のために、強烈な写真を紹介しよう。上は水族館でもおなじみの深海魚「リュウグウノツカイ」!。泳いでて、こんなのが近づいてきたら怖いでしょうねえ。この写真は体長8メートルでかなりの大物ですが、記録では10メートルを超えるものもいるらしいです。下はニュージーランド近海で捕獲された巨大イカ。なんとこれも体長8メートル!たぶん、もっとデカいのもいるんでしょうね。前にも書いたけど、スキューバダイビングなんてやってる皆様、僕はあなたたちを「命知らず」と呼びます。 昭和36年、池田湖に米軍ジェット機が墜落し、大規模な機体捜査が行われた。その際使った音波探知機に”巨大な何か”が動いているのがキャッチされたというエピソードが残っている。また、池田湖では、水死者や身投げした人の死体は決して浮かび上がらないといわれている。地元の人は、湖底の怪物が食べてしまうからだ、と信じて疑わない。昭和29年、行方不明者の捜査のため、湖中に潜ったダイバー二人が、水深数十メートルの視界のきかない湖底で、”キバを剥き出して大口を開けた怪物”(!)に襲われたと、血相を変えて上がってきたという報告がある。 |
これも8メートル(!)の大イカ。でかいのがいるもんですねえ。1995/12/31ニュージーランドにて |
僕の最も尊敬する職業、それは「ダイバー」です。 |
(2000/11)