怪獣の部屋

16.宇宙家族ロビンソン編

 ”警告!警告!危険な生物が近づいています。警告!警告!”

 ジョンとウェスト少佐が宇宙船を飛び出す。まだウィルとペニーが戻ってきてないんだ。すぐ近くで”ウォー”と怪物の叫び声。”きゃーっ”とペニーの悲鳴。怪物の足が一瞬映った所で、つづく。おー、なんだ今の怪物は。ウィルとペニーは大丈夫か。フライデー、なんでもっと早く教えてくれないんだー。はやく続きが見たいよう。

 だいたいこんなパターンが延々と続くのが、米TV1時間ドラマ「宇宙家族ロビンソン」です。このドラマは、宇宙の漂流者ロビンソン一家が、行く先々での困難と危機を、家族で力を合わせて乗り越えていく、というお話です。基本的には1話完結だったけど、必ず最後に次の回のさわりがあって、視聴者の次回への期待をあおりまくるという、ルール違反の演出が施されてました。そして、僕もこれにまんまと引っ掛かってしまった一人だったんです。日本での放映は1966年から67年くらいだから、僕が見ていたのは当然再放送。夕方4時くらいから毎日やってたので、1日待てばすぐ次が見れたのはよかったよ。初放送のときはみんな1週間待ったんだもんね。

フライデー&Dr・スミスの名コンビ

警告、警告!どうしたフライデー!

でたーっ、一つ目の怪物

 毎回出てくる怪物や宇宙人ももちろん楽しみだったけど、それよりも何よりも僕が大好きだったのは、ドクタースミスとロボットのフライデー。ドクタースミスってばどうしようもないいやな奴で、いつも事態を悪化させて、ロビンソン一家を危機に追い込んじゃう。だいたいあんたのせいで、宇宙を漂流することになったんだよ。すこしは反省しなさい!との視聴者の声もなんのその。彼は性懲りも無く悪事を働き続けるのです。でもどこかちょっと憎めないんだよね。それにくらべてとってもいい奴だったのがロボットのフライデー。こいつは、大人にとっては良き相談相手、子供には良き遊び友達、初めての惑星では危険の探査、と何でもこなす優秀なロボットなんです。動きはちょっとトロかったけど、みんなフライデーが大好きだった。当時、クラスに必ず、”フライデーが電源を切られたところ”というギャグを持ちネタにしてる奴が一人はいたはずです。

最初はみんなこんなコスチュームだったよ。しかしフライデーってチビのイメージがあったけど、けっこうでかいね。

ペニーを演じたアンジェラ・カートライト。とっても別嬪さんになりました。

おおっ。向こうに見えるのは「禁断の惑星」のロビーではないか。こんなツーショットもあったんだね。

 このドラマは、夏休みの朝とかにも何度も再放送され、僕はそのほとんどを見たはずなんだけど、どうしても最終回が思い出せない。はたして、ロビンソン一家って地球に戻れたんだっけ?

 警告、警告!

 おっ、次はなんだあっ。

(2000/5)